漢方について教えて!Q&A

Q1.漢方とは？

漢方＝漢方薬と思う方も多いかもしれませんが、漢方薬は漢方の一部分でしかありません。漢方とは、薬膳、整体、鍼灸なども含む広い意味があり、自然のものを活用して、人間の自然治癒力を高めていく考え方のことを指します。その考え方の1つに漢方薬を用いた治療があるのです。漢方は、奈良時代に伝来した古代中国医学を基本としており、日本の気候や風土に合わせて日本独自の発展を遂げてきました。

Q2.西洋医学との違いは？

西洋医学は、病気を治すための医学です。検査を行い、数値をもとに、治療を行います。対する漢方は、病気や症状の原因を追求し、根本から改善していくことを目指します。“病気”に対してではなく、“人”そのものにアプローチするため、たとえ同じ症状でも原因や体質によって改善方法が異なります。

Q3.プチ不調を改善するにはどうしたらいい？

“一に養生、二に薬”ということわざがあるように、漢方でもまず養生を大切にします。養生とは、命を養うこと。つまり休息や栄養バランスのとれた食事をとり、体を休めなければいけません。それでもなかなか治らない時は、漢方薬を取り入れてみてください。

Q4.漢方薬はどんな不調の改善に向いている？

肌トラブル（肌荒れや乾燥など）、胃腸の不調、めまい、気分の落ち込みなど、秋から冬にかけて起こりがちなこれらの症状は、漢方薬で改善を目指しやすいと言えます。漢方薬は、この症状にはこの成分が効くというものではなく、その人の体質に合ったものを使うことが大切です。まずは漢方薬を取り扱っている薬局や病院でカウンセリングを受けてみてください。

教えてくれたのは
ニホンドウ漢方ブティック 梅田阪神店
薬剤師 相山典昭さん
北里大学薬学部卒業後、薬日本堂に入社。ニホンドウ漢方ブティック 梅田阪神店店長。20年の現場経験から多くのお客様の信頼を得ている。

【ニホンドウ漢方ブティック 梅田阪神店】

普段の生活に取り入れやすい漢方の商品やサービスを提供。漢方専門の相談員にじっくりと相談できるので、漢方初心者でも安心できる。漢方薬のほか、健康茶、化粧品、サプリなども取りそろえ、総合的に健康をサポートしてくれる。

阪急・阪神沿線 薬膳スポット

薬膳は、漢方の理論をもとに体質の改善や病気の予防を目指し、様々な食物を最も体に良い方法で取り入れられるよう考えられた料理。おいしくて、体にも良い薬膳メニューをご紹介します！

見た目も鮮やかな薬膳で美しく健康に
【美薬膳cafe CACHE-CACHE】

トレーニングサロンとネイルサロンを併設し、様々な形で美にアプローチできるカフェ。国際薬膳学院の講師が監修するメニューは、身近な食材を多く使い、薬膳は苦手、という人にもおいしく食べやすい。運動と食事をコラボさせた美容イベントも定期的に開催している。

「美薬膳スープセット」 1,000円
玄米餅と鮭の薬膳スープに前菜3種とパン、サラダがついたセット。だしの利いた和風の味付けのスープには、鮭やキノコといった身近な食材のほか、薬膳食材である松の実とベニバナが入っている。

駅ナカで健康的な“ちょっと一杯”を
【root café】

手軽に栄養が取れるスムージーや野菜たっぷりのランチなど、管理栄養士が監修した健康志向のオリジナルメニューがそろう。注目は17時から始まるディナー＆バータイム。ちょっと飲みたい時は、気になるカクテルを試せる「2種のハーブカクテル お試しセット（おつまみ付き）」1,000円をどうぞ。

「ハーブカクテル」 600円〜
クコやハイビスカスを使い、飲みやすいようジンジャーエールで仕上げた「ビューティー＆ヘルシー」700円（写真中央）をはじめ、薬草を漬け込んだオリジナルリキュールのカクテルが多数そろう。

こちらもチェック!
漢方と現代医療を組み合わせ最善な治療を尽くす
【ラッフルズメディカル 大阪クリニック（漢方内科）】

一般診療から健康診断まで、また日本に滞在中の外国人にも対応する都市型クリニック。その中で、漢方内科は、西洋医学と東洋医学の両方から症状にアプローチする日本でも数少ない診療科。患者の体質を判定したうえで、一人ひとりに合った漢方薬の処方だけでなく、生活習慣や食事療法（薬膳・漢方茶）、ツボ按摩などの指導も行っている。漢方薬は、体質や症状に合わせて、生薬を組み合わせて処方。同じフロアにある薬局・キリン堂で受け取れる。

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ラッフルズメディカル 大阪クリニック　劉（リュウ）　瑞芹（ズイキン）院長

漢方は体質に合ったものであれば、短期間で症状の改善がみられる方も多く、特に婦人科系や自律神経系の症状、アトピーなどには漢方治療が向いています。治療目的の診療は保険適用になりますので、何か不調を感じられる時は、早めに受診されることをおすすめします。

香港のおいしい薬膳スイーツを日本で！
【香港甜品店 甜蜜蜜】

香港スイーツをいただける人気カフェ。薬膳の考えを取り入れたメニューはいずれも調理法や素材にこだわり、現地のおいしさを忠実に再現。毎年オーナーが香港で買い付けてくるお茶や、香港粥やあえ麺といった食事メニューも人気。店内では、薬膳食材やお茶などを購入できる。

亀苓膏（ぐわいりんこう）(亀ゼリー) [温・冷]650円　（中国茶セット 1,010円～）
香港や広東省などで食べられている、亀の甲羅の内側のエキスを煮つめて固めた伝統的なスイーツ。ほのかな苦みと自家製のレモンシロップが合わさり、さっぱりとした味わい。

薬膳食材やお茶を販売

カウンセリングと気功から的確に症状を見極める
【漢方薬店 翔貴】

南京町からほど近い場所に位置し、神戸市内はもちろん全国から漢方の相談に来るという同店。経験豊富なスタッフが、カウンセリングや医療気功の一つである糸練功（しれんこう）で、相談者の体質や状態を見極め、適切な漢方薬を提案してくれるので、まずは相談を。

油や香辛料を極力控えたヘルシーな中華
【体にやさしい中国料理 菜】

薬膳食材を知らず知らずのうちに取れる、薬膳と気づかせないような中華メニューが中心。中華料理特有のゴマ油や刺激の強い香辛料の使用をなるべく抑え、小さな子どもから年配の方まで食べやすい優しい味に仕上げている。テイクアウトできるメニューもあるので、そちらもチェック。

「鉄分いっぱい牛肉炒め」950円
細切りにした牛肉とピーマンを炒めたチンジャオロースがベース。乾燥させた金針菜をプラスすることで栄養価がアップ。油が少なめなのでコクはあるのにあっさり。
※提供はディナータイムと日曜のランチタイム

趣きのある一軒家で体においしいご飯を
【ひふみ・キッチン】

「体の中からきれいに」をコンセプトにオープン。古民家を改装した店で、2階にはリラクゼーションサロンも。地元の無農薬野菜を中心に使用しているほか、定食には、薬膳の専門家が監修した薬膳スープがつく。砂糖、小麦、乳製品不使用で、焼かずに作るケーキやタルトなどのロースイーツもおすすめ。

「薬膳からあげ定食」 1,320円
（ディナータイム。ランチタイムは1,200円）
※ディナータイムは肉団子入りスープ、薬膳酢付き
八角、山椒、紹興酒などをもみ込んで味付けしたからあげは、ジューシーで食べごたえ抜群。シナモン、八角、グローブなどを混ぜて作られる中国の代表的な香辛料、五香粉（ごこうふん）入りのブレンドスパイスをお好みでつけて。

女性薬剤師ならではのきめ細やかな提案が魅力
【漢方のけやき堂薬局】

同店では、初回は30分～1時間の時間をとって、じっくりカウンセリングしたうえで漢方薬を提案。代表の岡北さんが女性ということもあって、子宝や婦人科系の悩みに強いほか、アトピー性皮膚炎や胃腸の不調の相談も多いとか。食事や生活のアドバイスもしてくれる。

1階の天井をケヤキのご神木が貫く

Well TOKK vol.3　2016年10月20日発行時の情報です。

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