豆には種類ごとに様々な栄養素が

豆はマメ科の種子の総称で、色や形だけでなく、含まれる栄養素も種類によって異なる。健康に良いとされるそれぞれの豆の栄養素を知って、普段の食事にバランス良く取り入れよう。また、マメ科ではないがナッツ類も栄養価が高く、豆と同じように様々な効果が期待できるのでおすすめ。

a. 栄養価が高く“畑の肉”と呼ばれる大豆
タンパク質を多く含み、“畑の肉”と呼ばれるほど栄養価が高い豆。なかでも大豆の成分である大豆イソフラボンは、生活習慣病予防や骨の健康維持、認知症予防などの効果が期待されている。

b. 疲労回復に効果的なそら豆
中華料理の調味料である豆板醤（とうばんじゃん）の原料にもなるそら豆。タンパク質、カリウム、鉄分などをバランス良く含み、疲労回復に効果的なビタミンB1も豊富。

c. 生活習慣病を予防する落花生
コレステロールを低下させる働きがある植物性の脂質、生活習慣病予防に効果があるとされるオレイン酸、ビタミンEが豊富。ビタミンEは、血行を促進し冷え症を改善する働きも。

d. 代謝を促す栄養素も含むえんどう豆
タンパク質や食物繊維などを豊富に含むえんどう豆。代謝を促すビタミンやミネラルのほか、カロテンも含まれており、生活習慣病予防、疲労回復などの効果も期待できると言われている。

e. 食物繊維が豊富な小豆
餡（あん）や菓子の原料として広く使われている小豆には、良質のタンパク質や脂質、鉄分、カルシウムなどの栄養素が含まれている。お腹の調子を整える働きがある食物繊維もたっぷり。

f. 疲れ目予防も期待できる黒豆
黒豆の正式名称は黒大豆。タンパク質やイソフラボンのほかに、ポリフェノールの一種のアントシアニンを含み、肥満や疲れ目予防のほか、のどの痛みを和らげる効果もあるとか。

毎日の食生活に豆を取り入れよう

おいしい豆の選び方

粒が大きく、色つやが良いものを選ぼう。良い土壌で育った豆は、土から栄養を多く吸い上げているため、うまみや甘みをしっかり感じることができる。また、洗ったときに水面に浮いてくる豆は質が良くないので注意しよう。

豆の保存はどうするの？

日光が当たらず、風通しの良い涼しい場所、または冷蔵庫で保存するようにしよう。豆類は油分が多いため、温度・湿度が高いところに置いておくと酸化して味が落ち、臭いがすることもあるので、気をつけて。

簡単で手軽な「黒豆ごはん」

作り方 （2合分）

1. ❶炊飯器にといだ米2合と水（2合分）を入れ、30分ほど置く。
2. ❷塩小さじすりきり1杯、日本酒を約20cc、炒った黒豆（ひと握りが目安）を入れて炊く。
3. ❸炊き上がったら、適度に混ぜ合わせて出来上がり。

自家製「酢大豆」にトライ！

作り方

1. ❶炒った大豆をビンなどの容器に適量入れ、酢を豆が全部浸るほど入れる。
2. ❷ふたをして約2日間冷蔵庫で保管。その間2回かき混ぜる。
3. ❸酢が豆に染み込み、少なくなってきたら、もう一度、豆が全て浸るくらいまで酢を加えてかき混ぜる。もう1日冷蔵庫で保管すれば出来上がり。

阪急・阪神沿線　オススメ豆スポット

こだわりの豆料理・豆菓子を提供する、阪急・阪神沿線のお店をピックアップ。料理の主役にも引き立て役にもなる豆の新しい魅力を味わいにでかけよう。

伝統を受け継ぐ京名物のカラフルな豆菓子
【豆政 嵐山 昇龍苑店（しょうりゅうえんみせ）】

創業明治17（1884）年、135年続く豆菓子と和菓子の老舗。厳選した素材と清らかな湧き水を使って手作業で作られる、名物「夷川五色（えびすがわごしき）豆」など、常時約30種類以上の銘菓を取りそろえている。豆菓子は、生姜味や抹茶をまぶしたもの、ワサビ風味、カレー風味などバリエーション豊富。

「夷川五色豆」432円～
えんどう豆の香ばしさと砂糖の上品な甘みが特長。明治20（1887）年に考案され、大正天皇の即位を契機に八ッ橋と並ぶ京都名物となった逸品。

スパイス香る豆料理で異国情緒を感じて
【 awj（エーダブリュジェー）】

おしゃれな雰囲気のヨーロッパテイストのカフェでは、ひよこ豆を使った料理が味わえる。ひよこ豆は、イスラエルやトルコなどの中東料理に多く用いられ、コロッケ風の“ファラフェル”やペースト状にした“フムス”が有名。同店でも定番の人気メニューになっている。食物繊維やミネラル類を豊富に含むひよこ豆をたっぷりいただける、ヘルシーな料理をぜひ。

「FALAFEL＆SALADA PLATE（ファラフェルサラダプレート）」1,000円
“ファラフェル”は中東の家庭料理で、柔らかくしたひよこ豆を細かくすり潰し、スパイスを練りこんで丸めて揚げたもの。濃厚な豆とクミンなど香り高いスパイスの独特の風味とほろりとした食感が特長。ミックスビーンズや野菜と共に味わって。

多彩な豆料理が楽しめるカフェでほっこり
【Mamezo＆Cafe（マメゾウアンドカフェ） Dew阪急山田店】

ヘルシーで体に優しいメニューを提供する和カフェ。お膳に付くごはんなど多くのメニューに使われている黒豆は、兵庫県丹波地方の農家から直送される、つややかで大粒のものをセレクト。豆そのものの味が濃厚なので、食べ応えがあり、噛むほどに深い味わいを堪能できる。有機豆乳を使った甘さ控えめのプリンや黒豆茶も要チェック！

「五種豆と豆腐膳」1,296円
滑らかな舌触りの絹ごし豆腐を、数種類の豆がたっぷり入った餡で仕上げた一品。すりおろし生姜をアクセントに効かせた上品な味わいの餡が、豆の滋味深さを引き立てる。選べるごはんと、優しい味付けの3種類のおばんざい、汁物付き。

豆の風味を生かしたお菓子がたくさん
【まめ新 阪急うめだ本店】

量り売りがメインの豆菓子専門店。大豆やそら豆、落花生など色々な豆を使った商品が常時30種類以上、店頭に並ぶ。一番人気は豆菓子やあられなど11種類が入った「花かんざし」。落花生は、「千葉半立（ちばはんだち）」と「中生豊（なかてゆたか）」という千葉県産の2品種を用意しているので、こだわりの豆の食べ比べを楽しめる。

量り売りの「豆菓子」各種100g 190円～
国産大豆の香ばしい香りと、きなこの優しい甘さが好相性の「ふかふかきなこ大豆」、梅の爽やかな酸味が口の中に広がる「梅干豆」など、甘いものから辛いものまでラインアップ。量り売りの商品を試食できるのもうれしい。

丹波大納言小豆で作る老舗の名物ぜんざい
【夫婦善哉（ぜんざい）】

明治16（1883）年創業のぜんざい店。一人前を二つのお椀に分けて出したことから「夫婦善哉」と呼ばれ、作家・織田作之助の同名の小説に登場したことがきっかけで、一躍有名に。以来、同店のぜんざいは夫婦円満・恋愛成就の縁起物と言い伝えられ、現在も多くの人に愛され続けている。

「夫婦善哉」800円
ぜんざいに使われる丹波大納言小豆は、約8時間かけて煮込んだ後、さらに一晩寝かせるという。そのため、一粒一粒にハリとコクが生まれ、しっかりとした甘みが出るのだとか。小豆の豊潤な甘さと、弾力のあるもちもちした白玉のバランスが絶妙。

ユニークな味付けの豆がそろうカシューナッツ専門店
【カシューナッツ専門店 豆仁（まめじん）】

「豆を通して食の大切さを伝える」がコンセプトのカシューナッツ専門店。ベトナム産のカシューナッツを直接買い付け、鮮度が良い状態で商品を提供。そら豆や大豆を用いた菓子も取りそろえる。味付けの素材にもこだわり、化学調味料や着色料をできるだけ使用しないという。季節限定商品などを含め、常時約20種類ある豆菓子は全て試食ができ、スタッフが豆の効能などを説明してくれる。

カシューナッツ、クルミ、アーモンド、カボチャの種、黒大豆、クコの実、レーズン、ソフトコーンの8種類がバランス良く入った、同店一番人気の「プレミアムミックスナッツ」63g 480円～。

黒豆にこだわる名店自慢の味を心ゆくまで
【黒豆茶庵 北尾（くろまめさあんきたお） 衹園店（ぎおんてん）】

文久2（1862）年の創業以来、黒豆や小豆を主に扱い、その一つ「新丹波黒」は、京都・丹波の豊かな自然に育まれ、大粒で濃厚な甘みを特長とする極上の逸品。より広く魅力を知ってもらいたいと、6代目の現店主が喫茶スペースのある「黒豆茶庵」をオープン。看板メニューの「黒豆御膳」や石臼を自分で挽（ひ）いて作る黒豆きな粉など、黒豆を知り尽くした豆屋ならではのラインアップ。

黒豆づくしの「黒豆御膳」1,234円。ご飯やみそ汁、納豆の天ぷらなどメニュー全てに黒豆を使用。

昔懐かしい素朴な味わいが人気
【宝玉堂（ほうぎょくどう）】

45年前から清荒神の参道に店を構え、店頭には約30種類ものせんべいが並ぶ。安心・安全な材料を選んで作られており、人気の「黒豆煎餅」は小粒の国産黒大豆を使用。豆の香ばしさと、ほのかに感じる卵の甘みが絶妙な味わいに。ほかにも、栄養価の高いピーナッツやそら豆など、豆をふんだんに用いたせんべいは、どれも食べ出すと止まらないおいしさ。

豆がぎっしりで風味豊かな「青豆煎餅」「黒豆煎餅」各500円。

Well TOKK vol.11 2018年10月2日発行時の情報です。

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