【教えて!沿線のお医者さん!】最近もの忘れが増えた…これって認知症の兆候?(尼崎だいもつ病院+阪神電車)

※この記事は、阪神電車の沿線情報紙「ホッと!HANSHIN」2026年4月号に掲載された情報であり、掲載時点の情報となります。また、駅名表記について、記事に特段記載がない限り、阪神電車の駅となります。

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<教えてくれた先生はコチラ>

尼崎だいもつ病院 総合診療科
副院長 瀧本 裕先生
日本認知症予防学会専門医。家族が認知症を患ったことをきっかけに認知症医療の道へ進む。講演実績も豊富で、動画配信による情報発信も行う。

『もの忘れが心配な方は、不安を一人で抱え込まず、脳神経内科やもの忘れ外来を受診してみてください。かかりつけの内科医に相談しても構いません。必要に応じて専門医を紹介してもらえます。』

<尼崎だいもつ病院>
■アクセス:大物駅▶徒歩約1分
https://www.daimotsu-hp.jp/


「もの忘れが増えた」=「認知症」ではありません。

「最近もの忘れが増えた」とご本人が心配して受診される方の約9割は、認知症ではありません。認知症が疑われるのは、例えば人と会った後に、そのこと自体を忘れてしまう「エピソード記憶障害」です。相手の名前をすぐ忘れてしまう程度なら心配いりません。ほかに、誰かにお金などを盗まれたと思い込む「もの盗られ妄想」も認知症でみられる症状。これらは本人の自覚が乏しく、家族に連れられて受診することが多いです。

 

早期発見と治療で進行を遅らせることができます。

認知症の6割以上は、脳にアミロイドβという異常なたんぱく質が蓄積し、神経細胞の働きが低下する「アルツハイマー型認知症」です。現在、治療には4種の飲み薬や貼り薬があり、症状に応じて使い分けられます。近年は、アミロイドβに直接作用する薬も登場しました。ただし副作用の可能性もあるため、適応は慎重に判断されます。薬のほかに、脳トレや手先を動かす作業、運動、社会的交流も治療に役立ちます。パズルやぬり絵、日記や文章の書き写し、15~30分のウォーキング、会話、十分な睡眠や朝日を浴びる生活習慣は、予防にもつながります。認知症は、完全に治すことは難しい病気ですが、認知症に至る前段階の「軽度認知障害(MCI)」のうちに発見し、治療を開始することで発症を遅らせることができます。不安があれば早めの相談が大切です。

Q 認知症の検査って大変?

もの忘れが気になって受診した場合、どのような診察や検査を行い、認知症と診断されるのでしょうか。
 A  
認知症と診断するには、通常3回の受診が必要です。まず問診と頭部の画像検査を行い、併せて血液検査でほかの病気の可能性も調べます。2回目に約40分の神経心理テストを行い、3回目で総合的に診断します。

Q 家族はどう接すればいい?

家族が認知症と診断された場合、どのように接すればよいですか。注意すべきことがあれば教えてください。
 A  
まず大切なのは、否定したり責めたりしないことです。できないことを指摘すると自信を失い、症状が悪化することがあります。できる役割は残し、失敗させないように支えながら、おおらかな気持ちで寄り添うことが大切です。

◆認知症の主な兆候

 ※2つ以上当てはまれば受診をオススメします。
 □ 食事をしたことや体験したことを忘れる
 □ ものを盗まれたと勘違いする
 □ 金銭管理や説明書の理解などが難しくなった
 □ 身だしなみや人との交流が億劫になった

 

 

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阪神電気鉄道(株)は、阪神間において安全で質の高い医療の提供に取り組む神戸大学・兵庫医科大学と連携し、沿線住民の健康増進への貢献を通じた沿線の活性化を推進しています。2016年からは、子どもから大人までが健康や医療について楽しく学べる「HANSHIN健康メッセ」を開催しています。
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