【教えて!沿線のお医者さん!】ふらつき、めまい、これって貧血?病院へ行くべき?(兵庫医科大学病院+阪神電車)
※この記事は、阪神電車の沿線情報紙「ホッと!HANSHIN」2025年12月号に掲載された情報であり、掲載時点の情報となります。また、駅名表記について、記事に特段記載がない限り、阪神電車の駅となります。
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<教えてくれた先生はコチラ>

兵庫医科大学病院 輸血・細胞治療センター
臨床講師 吉原 享子先生
貧血をはじめ、白血病・リンパ腫・骨髄腫などの血液がんについて幅広く診療。早期発見から同種造血幹細胞移植や細胞免疫療法(CAR-T療法)など地域の中核病院として先進医療を多数行っている。
『血液は身体の状態を正直に映し出すので、隠れている病気が見つかることも。また、血液の病気は治せるものも多いので、早めに医師に相談してください。』
<兵庫医科大学病院>
■アクセス:武庫川駅▶徒歩約5分
https://www.hosp.hyo-med.ac.jp/
自身で貧血かどうかを判断せず、まずは病院で検査を!
ふらつきやめまいを感じても、原因が貧血とは限りません。自律神経や耳の不調が関係していることもあります。貧血は、身体のすみずみに酸素を運ぶ赤血球が不足している状態。代表的な症状は息切れで、階段を上がると途中で苦しくなると感じる人が多いようです。ただし、心臓や肺の病気が関係していることもあるので、自分で判断せず、まずは内科で白血球・赤血球・血小板を調べる一般的な血液検査(CBC)を受けて確認しましょう。

貧血の原因はさまざま。思わぬ病気が隠れていることも。
貧血の原因は、「血が失われている」か「血が造れない」かのどちらか、またはその両方です。前者には、月経過多や子宮筋腫、子宮内膜症などの婦人科の病気のほか、胃や大腸の出血、血が壊れる「溶血」などがあります。後者は、血液の材料となる鉄・葉酸・ビタミンB12の不足や、ホルモン異常、血液の工場である骨髄の異常などです。貧血のうち多いのは「鉄欠乏性貧血」で、血液中の鉄(血清鉄)や貯蔵鉄(フェリチン)の検査で分かります。また、貧血は生理のある女性に起こりやすく、男性や閉経後の女性は、ほかの病気が隠れていることも。鉄剤を自己判断で服用すると、鉄分過多や原因の病気を見逃す恐れもあるため、医師の指導を受けましょう。
Q 症状がない場合は?
健康診断で貧血を指摘されましたが、息切れなどの症状はありません。治療を受けずに放置しても問題ないですか?
A
慢性貧血の場合、身体が慣れて症状が現れないこともあります。しかし、放っておくと心臓に負担がかかり、心臓肥大などの病気になることも。ほかの病気が隠れていることもあるため、早めに医師の指導を受けてください。

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